モニターアームはクランプとグロメットどっち?

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モニターアームのクランプ式とグロメット式は、どちらも天板を上下から挟んで固定します。違うのは、クランプ式が天板の端を外側から挟むのに対し、グロメット式は天板の穴へボルトを通すことです。

この記事では、穴あけの手間だけで決めず、天板の厚み、机の背面と裏側の空間、既存穴の直径までメーカー公式の条件で比較します。実機による使用感の評価はせず、2026年8月24日時点の製品ページと取扱説明書に書かれた範囲で整理します。

結論:どちらを選ぶかは「天板の条件」で決まる

グロメット式は固定力を重視する選択肢ですが、「穴を開ければどの机にも付く」方式ではありません。たとえばグリーンハウス GH-AMDV1-BK は、クランプ式が厚さ10〜80mm、グロメット式が10〜40mmです。アーキサイト AS-MABS01 もクランプ式20〜80mmに対し、グロメット式20〜40mmとなっています。

先に方式を選ぶのではなく、天板厚→クランプを掛ける面積→グロメット穴の直径→穴あけの可否の順に机を測ると、選べない方式を早い段階で除外できます。

モニターの画面越しにぼんやりと写るアームの支柱と関節部分

比較の条件(何を、いつ、どこの情報で比べたか)

比較の前提は次のとおりです。

固定方式とは別に、モニター重量がアームの下限と上限に入るかも確認します。重量条件はモニターアームの耐荷重を10kg前後の機種で比べる記事で整理しています。

スペックを同じ物差しで並べる

まず、2方式の構造上の違いを同じ項目で並べます。

クランプ式グロメット式
固定方法天板の端を外側から上下に挟む天板の穴へボルトを通して上下に挟む
穴あけ不要必要。条件内なら既存のケーブル穴を使える機種もある
机の背面クランプを掛け、締め具を操作する空間が必要背面側にクランプを掛けにくい机でも候補になる
寸法確認天板厚に加え、奥行・幅・裏側の障害物を確認天板厚に加え、穴径・穴位置・裏側の障害物を確認
移設穴を残さず外しやすい外したあとも天板に穴が残る

出典:サンワサプライ モニターアーム製品一覧サンワサプライ モニタアームの選び方エレコム DPA-SL08BK 製品ページ(いずれも2026年8月24日確認)。

サンワサプライは、クランプ式は板状の天板へ穴を開けずに設置でき、グロメット式はより強力に固定でき、机の背面側に空間がない場合にも向くと説明しています。次に型番別の対応範囲を見ます。

デスクの天板脇に取り付けられたアームの関節とケーブル類

天板厚はクランプ式とグロメット式で違う

製品クランプ式グロメット式
サンワサプライ CR-LA1301BKN2天板厚10〜50mm仕様表10〜50mm/特長・説明書10〜60mm
サンワサプライ CR-LA1901天板厚10〜80mm天板厚10〜40mm
エレコム DPA-SL08BK天板厚12〜50mm天板厚12〜50mm
エレコム DPA-SS08BK天板厚10〜85mm天板厚10〜85mm
エレコム DPA-SS02BK天板厚10〜85mm天板厚10〜85mm

出典:サンワサプライ CR-LA1301BKN2 製品ページサンワサプライ CR-LA1301シリーズ組立説明書サンワサプライ CR-LA1901 製品ページエレコム DPA-SL08BK 製品ページエレコム DPA-SS08BK 製品ページエレコム DPA-SS02BK 製品ページ(いずれも2026年8月24日確認)。

エレコム DPA-SS08BK とエレコム DPA-SS02BK は、両方式とも10〜85mmです。一方、サンワサプライ CR-LA1901 はクランプ式なら80mmまで対応しますが、グロメット式は40mmまでです。この機種では、厚さ50mmの天板へ穴を開けてもグロメット金具の条件から外れます。

サンワサプライ CR-LA1301BKN2 は、同じ公式製品ページ内でも数値が分かれています。仕様表はグロメット式10〜50mm、特長欄と組立説明書は10〜60mmです。この記事では一方だけを採用せず、両方を併記しました。購入前には、同梱される説明書と製品の更新情報を照合する必要があります。

奥行・幅・穴径まで条件が出ている機種もある

製品クランプ式の条件グロメット式の条件
グリーンハウス GH-AMDV1-BK厚10〜80mm・奥行100mm以上・幅96mm以上厚10〜40mm・奥行100mm以上・幅96mm以上・穴径10〜60mm
グリーンハウス GH-AMDT1-BK厚10〜80mm・奥行108mm以上・幅92mm以上厚10〜50mm・奥行108mm以上・幅92mm以上・穴径10〜60mm
アーキサイト AS-MABS01厚20〜80mm・必須スペース幅105mm/奥行110mm厚20〜40mm・必須スペース幅105mm/奥行110mm
アーキサイト AS-MABG03厚20〜50mm・必須スペース幅110mm/奥行95mm厚20〜40mm・必須スペース幅110mm/奥行95mm

出典:グリーンハウス GH-AMDV1-BK 製品ページグリーンハウス GH-AMDT1-BK 製品ページグリーンハウス GH-AMDV1-BK 取扱説明書アーキサイト AS-MABS01 製品ページアーキサイト AS-MABG03 製品ページ(いずれも2026年8月24日確認)。

ここで大事なのは、天板厚が範囲内でも、クランプを置く平らな面積が足りなければ設置条件を満たさないことです。グリーンハウス GH-AMDV1-BK は奥行100mm以上・幅96mm以上、アーキサイト AS-MABS01 は幅105mm・奥行110mmの取り付けスペースを求めています。

裏側に補強フレーム、配線トレー、引き出し、幕板があると金具が入りません。アーキサイト AS-MABS01 とアーキサイト AS-MABG03 は天板厚の下限が20mmなので、薄い天板でも公表範囲との照合が必要です。

観葉植物の脇、デスクの天板に固定されたアームの土台部分

穴を開けず、移設しやすさを重視するならクランプ式

クランプ式が向くのは、賃貸住宅の備え付けデスク、会社から貸与された机、模様替えで位置を変える可能性がある環境です。天板へ穴を残さず、条件内なら工具で締め直して別の位置へ移せます。

サンワサプライの「スリムクランプ」は調節ネジを支柱側に置き、天板下への出っ張りを小さくした構造です。サンワサプライ CR-LA1301BKN2 はスリムクランプとグロメットの両方に対応します。

一方、クランプ式は壁との隙間や、金具が平らに接触する面積が必要です。グリーンハウス GH-AMDV1-BK の取扱説明書は、弱い天板に加え、「かかりしろが少ない」「テーバー天板」「丸パイプ」「横向き取り付け」などを避ける例として示しています。

天板への負担も見落とせません。サンワサプライは純正の補強プレート CR-LAPLT1BK/CR-LAPLT1W を販売し、クランプで挟む部分の歪みやたわみを軽減する製品と説明しています。接地面積を広げる用途や、天板表面の傷・滑りを抑える保護シートも明記されています(サンワサプライ CR-LAPLT1BK 製品ページ/2026年8月24日確認)。

補強プレートの要否は天板と配置によります。設置後の調整を含む注意点はモニターアームのデメリットをメーカーの警告から整理した記事でも確認できます。

撮影機材が並ぶデスクで、天板端にアームの土台が取り付けられている様子

背面スペースと固定を重視するならグロメット式

グロメット式は、天板の穴へボルトを通し、上下から挟みます。サンワサプライは、クランプ式より強力に固定でき、机の背面側に空間がない場合にも使いやすい方式と説明しています。

すでにケーブルホールがある机なら、新しい穴を開けずに使える場合があります。サンワサプライ CR-LA1301BKN2 の組立説明書では、グロメット穴は直径8.5〜60mmに対応し、8.5〜30mmを推奨範囲としています。あらかじめ天板にあるケーブル穴も、範囲内なら利用できると書かれています。グリーンハウス GH-AMDV1-BK とグリーンハウス GH-AMDT1-BK は、直径10〜60mmの穴を条件にしています。

既存穴があればそのまま使えるとは限りません。 穴径、プレートを置く面積、天板裏の補強材や配線トレーを確認します。新しく穴を開ける場合は、モニター位置、壁との距離、ケーブル経路まで決めてから加工します。

また、GH-AMDV1-BK とAS-MABS01 はクランプ式80mmまでに対し、グロメット式40mmまでです。厚い天板では穴あけ前に対応厚を確認してください。

デスクに固定された1本のアームで支えられた縦2台のモニター

不満が出るとしたらどこか

実機を持っていないため、揺れや取り付けやすさを体験として評価することはできません。ここではメーカーが自社ページや説明書で示している制約を、両方式について同じように整理します。

クランプ式で不満につながりやすい条件

  1. 机を壁へ密着させにくい:天板の端へ金具を掛け、締め具を操作する空間が必要です
  2. 天板の形状を選ぶ:テーパー、段差、丸パイプ、かかりしろの少ない縁では金具が正しく当たりません
  3. 歪みやたわみへの配慮が要る:サンワサプライが補強プレートを純正品として用意し、接地面積の拡大や傷・滑りへの対策を説明しています
  4. 裏側の部材と干渉する:引き出し、幕板、配線トレー、補強フレームがあると、厚さが条件内でも取り付けられない場合があります

グロメット式で不満につながりやすい条件

  1. 穴の加工または適合確認が要る:既存のケーブル穴を使う場合も、製品が指定する直径の範囲に入る必要があります
  2. 移設後も穴が残る:アーム位置を変える可能性が高い机や、加工できない机には向きません
  3. 対応天板厚が狭い機種がある:クランプ式は80mmまででも、グロメット式は40mmまでという製品があります
  4. 穴の位置を先に決める必要がある:壁、配線、裏側の補強材、モニターの可動範囲を考えずに開けると修正しにくくなります

低評価レビューを読む場合は、配送時の傷、個体差、用途違い、製品仕様を混ぜないことも大切です。低評価レビューを4種類に分けて読む手順に沿い、天板条件や穴径の見落としを「用途違い」、金具の構造そのものを「仕様」と分けると、購入前に防げる不満が見えます。

迷ったときの決め方

次の順番で机とモニターを確認します。

  1. 天板厚を測る:候補機種のクランプ式・グロメット式それぞれの下限と上限に入るか
  2. 天板の端と裏側を見る:クランプの接地面、締め具を回す空間、幕板・引き出し・配線トレーとの干渉がないか
  3. 既存穴を測る:グロメット式を考えるなら穴径と位置が条件内か。穴がなければ加工してよい机か
  4. モニター重量を確認する:アームの耐荷重の上限だけでなく下限にも入るか
  5. VESAと付属ボルトを照合する:穴間隔だけでなく、モニター側が求めるネジ径・長さとアームの付属品が合うか
  6. 位置を変える可能性を考える:頻繁に移設するならクランプ式、位置を固定し背面を空けたいならグロメット式を優先する

5番目を独立させたのは、同じメーカーでも付属ボルトが違うためです。サンワサプライ CR-LA1301BKN2 はM4×14、サンワサプライ CR-LA1901 はM4×12とM5×12を付属します。穴間隔が75×75mmや100×100mmで一致しても、ネジ長さやモニター背面の形状まで共通とは限りません。

モニターアーム全体の固定方式、可動方式、耐荷重、VESAをどの順で見るかはモニターアームの選び方を公式仕様から整理した記事にまとめています。モバイルモニターを固定する場合は、15.6インチ軽量モバイルモニター4機種のVESA対応比較も合わせて確認できます。モニター側がVESA対応でも、アームとの組み合わせ確認は別に必要です。

デスク上から見下ろした角度で写るアームの関節部分とキーボード

よくある質問

モニターアームはクランプ式とグロメット式のどちらが強く固定できますか

サンワサプライは、グロメット式を「より強力に固定することができます」と説明しています。ただし、天板厚、穴径、取り付け位置が製品の条件内であることが前提です。方式名だけで固定状態は決まらず、弱い天板や、金具の接地面が不足する机は避ける必要があります。

グロメット式は既存のケーブル穴を使えますか

製品が指定する穴径の範囲内なら使える場合があります。サンワサプライ CR-LA1301BKN2 は直径8.5〜60mmに対応し、8.5〜30mmを推奨しています。グリーンハウス GH-AMDV1-BK とGH-AMDT1-BK は直径10〜60mmです。穴径だけでなく、周囲にプレートを置ける面積と天板裏の障害物も確認してください。

厚い天板ならグロメット式のほうが向いていますか

機種によります。グリーンハウス GH-AMDV1-BK はクランプ式が厚さ10〜80mm、グロメット式が10〜40mmです。アーキサイト AS-MABS01 もクランプ式20〜80mm、グロメット式20〜40mmなので、厚い天板ではクランプ式だけが条件に入ることがあります。

薄い天板にもクランプ式なら取り付けられますか

候補機種の下限を確認してください。今回の比較では10mmから対応する機種、12mmからの機種、20mmからの機種があります。アーキサイト AS-MABS01 とAS-MABG03 は20mm未満の天板が条件外です。厚さだけでなく、弱い天板や接地面の狭い形状も避けます。

賃貸住宅や会社の机ではどちらを選べばよいですか

天板への加工が認められていないなら、穴を開けないクランプ式から検討します。ただし、備え付け机の幕板や配線トレーが金具と干渉する場合があります。加工や固定器具の使用可否は、机の所有者や管理ルールを先に確認してください。

まとめ

クランプ式とグロメット式は、穴あけの有無だけで選ぶものではありません。製品ごとの対応範囲を見ると、同じ型番でもクランプ式とグロメット式で使える天板厚が違い、さらに奥行・幅・穴径の条件が加わります。

最初に机を測り、そのあとで固定方式を選ぶのが順序です。数値は2026年8月24日時点のメーカー公式情報であり、仕様が更新される場合があります。購入前には候補型番の製品ページと取扱説明書で、天板条件と付属金具を照合してください。