トラックボールのボタン数の違いと選び方|割り当ても比較

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トラックボールのボタン数は、大きい数字を選ぶだけでは決まりません。総数と変更できる数が別だったり、ホイールの押し込み・左右チルト、ボタンの組み合わせを含めたりと、製品ごとに数え方が違うからです。

比較の基準は2026年8月9日時点のメーカー公式情報です。ボタン数、既定の役割、割り当て用ソフトの条件を分け、必要な操作に合う製品を整理します。押しやすさの実機評価ではなく、公表仕様による比較です。

白いテンキーの横でマウスを操作する手

結論:違いは「数え方・既定機能・ソフト」の3点だけ

違いは、数え方、既定の機能、割り当て用ソフトの対応条件の3点です。 戻る・進むが目的なら内訳の分かる5ボタン、操作を変更するなら割り当て可能数とOS、横スクロールが目的ならチルトなどの機能を優先します。

違いを一覧で見る

ボタン割り当てとは、本体のボタンに実行させる操作を設定することです。総ボタン数は製品の構成、カスタマイズ可能数は変更対象の数を示します。「5ボタン」と「5つの操作を自由に追加できる」は別の意味です。

比較表はメーカーごとに分け、数値に付く条件を残しています。ボールの大きさはトラックボールのボールサイズの違いと選び方に分け、ここではボタンと割り当てに絞ります。

ロジクールは総数とカスタマイズ可能数を分ける

製品と型番総ボタン数カスタマイズ可能数
ロジクール M575SPGR(ERGO M575SP/M575S)53
ロジクール MXTB2(MX Ergo S)86

出典:ERGO M575SP 仕様ページMX Ergo S 仕様ページロジクール 両製品の発表資料(いずれも2026年8月9日確認)。

M575SPの内訳は、左右クリック、戻る・進む、ホイールの押し込みです。ホイールを回す操作と、押し込む操作を区別して読むと、5という数の意味がつかめます。カスタマイズできる数は3なので、総数をそのまま変更対象として数えません。

MX Ergo Sの機能には、左右クリックと戻る・進むのほか、ホイールの押し込みと左右チルト、プレシジョンモード、Easy-Switchが挙げられています。機能名を独自に足し直すのではなく、総数8、カスタマイズ可能6という公式の区分で比べます。切り替え用の機能があることと、好きな操作へ変更できることは分けて考える必要があります。

戻る・進むをそのまま使いたい人と、ボタンに別の役割を持たせたい人では、見る列が違います。前者は内訳、後者はカスタマイズ可能数が判断の中心です。メーカー間の違いも候補に入れるなら、ロジクールとケンジントンのトラックボール比較で両社の選び分けを整理できます。

暗い部屋でデスクに置かれたマウスのシルエット

ケンジントンはボタンとコンボの数を混ぜない

製品と型番ボタン・割り当ての公表値スクロールの構成
ケンジントン K72337JP(Orbit ウィズスクロールリング)2ボタンスクロールリング
ケンジントン K72081JP(SlimBlade Pro)4ボタン+4セットのコンボで8種を設定可能ボールをひねる操作
ケンジントン K72196JP(Pro Fit Ergo TB550)7つの機能割り当てボタン4Dスクロールホイール
ケンジントン K72171JP(Pro Fit Ergo TB675 Vertical)9個の機能割り当てボタン4Dスクロールホイール
ケンジントン K72457JP(Expert Mouse TB800 EQ)最大16の機能割り当てスクロールリング+2つのサイドスクロール

出典:ケンジントン トラックボール製品一覧・各製品仕様(2026年8月9日確認)。

SlimBlade Proの「8種」は、4つのボタンと4セットのコンボを合わせた数です。コンボはボタンを組み合わせる操作として区別し、独立した押しボタンが8個あるという読み方はしません。単独のボタンに任せたいのか、組み合わせ操作も選択肢にするのかで候補が変わります。

TB800 EQの公表値には「最大」が付きます。この表でも上限として扱い、16個の独立ボタンが並ぶ製品とは説明していません。TB550の7、TB675の9、SlimBlade Proの8種を、すべて同じ物理ボタン数として順位付けすると意味が変わります。

2ボタンのOrbitにもスクロールリングがあります。ボタンが少ないことだけを理由に、スクロール操作まで少ないと判断する必要はありません。クリックに使うボタンと、画面を送る部品を別々に見ると、少ボタン機も用途に合わせて選べます。

エレコムはホイールを含む注記ごと比べる

製品と型番ボタン数と含まれる操作
エレコム M-IT11MRSBK(IST PLUS)5個
エレコム M-XPT1MRBK(EX-G PRO)8個(ホイールボタン含む)
エレコム M-IPT10MRSBK(IST PRO)10個(ホイールボタン・チルトホイール含む)

出典:IST PLUS M-IT11MRSBK 仕様ページEX-G PRO M-XPT1MRBK 仕様ページIST PRO M-IPT10MRSBK 仕様ページ(いずれも2026年8月9日確認)。

IST PROの10個には、ホイールの押し込みとチルトが含まれます。通常の押しボタンが10個あり、さらにチルトが別枠で加わる、という足し算はしません。EX-G PROも、ホイールボタンを含めた8個です。数字の後ろにある括弧までが比較する仕様です。

EX-G PROは横スクロールに対応していますが、Windows RT8.1ではこの機能を使えません。横スクロールを目的に選ぶときは、機能の有無に加えて、その機能が使える環境までを一組として扱います。

また、この表のボタン数を、そのまま任意の操作へ変更できる数としては扱いません。ロジクールの「カスタマイズ可能6」とエレコムの「10個」は、項目名が違います。総数の多さを比べる段階と、割り当ての条件を比べる段階を分けるのが読み方の要点です。

紫色に光る机の上のキーボードとマウス

サンワサプライは3ボタンと5ボタンが選択肢になる

製品と型番ボタン数
サンワサプライ MA-TB128BK3ボタン
サンワサプライ MA-BTTB183BK5ボタン(左・右・ホイール・戻る・進む)

出典:MA-TB128BK 仕様ページMA-BTTB183BK 仕様ページ(いずれも2026年8月9日確認)。

MA-BTTB183BKは、戻る・進むを含む5ボタンですが、横スクロールには対応せず、縦方向のスクロールに対応する機種です。ボタン数が同じでも、横方向の移動まで含めた操作内容はそろいません。

MA-TB128BKには、macOSでのホイール動作について対象アプリの条件があります。標準搭載のSafari、Mail、Text Edit、Finderなどが挙げられており、OS名だけで機能範囲を一括りにしないことが大切です。少ボタン機でも、必要な操作と使うアプリの関係は選ぶ条件に残ります。

それぞれが向いている場面

ボタン数から作業を考えるのではなく、今ほしい操作から候補を選びます。少ない構成、戻る・進むを含む構成、割り当てを重視する構成は、それぞれ目的が違います。

操作を増やす予定がなければ2〜3ボタンも候補

追加操作をボタンに集める予定がないなら、総数を増やすこと自体を購入条件にしなくてよいでしょう。ケンジントン K72337JPは2ボタンとスクロールリング、サンワサプライ MA-TB128BKは3ボタンという選択肢があります。

K72337JPのように、スクロールをリングへ分けた構成なら、ボタン数だけを増やさずにスクロール用の操作部を持てます。必要なのがクリックと画面送りなのか、戻る・進むまで手元で行いたいのかを分けると、少ボタン機を残す理由が明確になります。

戻る・進むを使うなら内訳が明確な5ボタン

M575SPとMA-BTTB183BKは、戻る・進むを含むことが公式の内訳から分かります。この操作が目的なら、まず両機のようにボタンの役割を具体的に読める製品が候補です。多ボタン機へ広げる前に、既定の役割で目的を満たせるかを考えます。

M575SPはカスタマイズ可能数が3なので、既定の機能を使う選び方と、Logi Options+で設定を変える選び方を分けられます。MA-BTTB183BKは戻る・進むを持ちつつ、横スクロールは非対応です。後者が必要なら、5という数字だけで候補に残すのではなく、横スクロールを備える別機種へ分岐します。

設定して使うなら単独ボタンとコンボを選び分ける

設定を変更して使いたいなら、MX Ergo Sのカスタマイズ可能6、TB550の機能割り当て7、TB675の機能割り当て9などが比較対象です。ここではボタン総数ではなく、変更や割り当ての対象として示された数字に目を向けます。

SlimBlade Proは4ボタンとコンボを合わせた8種です。操作を単独ボタンへ分けたい人と、組み合わせを使って操作の種類を増やしたい人では、同じ8という表示から選ぶ候補が違います。ボタンが多いことと、単独で押せる操作が多いことを同義にしないのが分かれ目です。

さらに、TB800 EQの最大16という上限には、対応ソフトを使う条件が伴います。機能数だけ先に選ばず、次のOS条件と一緒に候補を絞ると、設定を使う予定と製品の仕様が結び付きます。

観葉植物を背にした木製デスクの白いマウス

選ぶときに見る順番

先に公式ソフトを使える環境かで分ける

本体が動く条件と、ボタンの設定を変更できる条件は別です。カスタマイズを目的にするなら、総数より先に公式ソフトの対応環境を見ます。

製品・公式ソフト割り当てや設定に関する対応条件
MX Ergo S/M575SP:Logi Options+ボタンのカスタマイズにアプリが必要。Windows/macOS向け
ケンジントン K72084JP(SlimBlade Pro EQ):公式設定ソフト8つのプログラム可能ボタンを設定。ダウンロードが必要で、Windows 10以降/macOS 10.14以降に対応
TB800 EQ:公式設定ソフトボタン割り当て用ソフトはWindows 10以降/macOS 13以降に対応
IST PLUS:エレコム マウスアシスタントiOS、iPadOS、ChromeOS、Androidはソフトの対応対象外

出典:MX Ergo S ソフト要件ERGO M575SP ソフト要件ケンジントン 製品一覧・設定ソフトの対応条件IST PLUS ソフトの対応条件(いずれも2026年8月9日確認)。

ロジクールは、WindowsとmacOS以外でも基本機能は追加ドライバーを入れずに動くと案内しています。一方、ボタンのカスタマイズにはLogi Options+が必要です。基本機能が動くという説明を、割り当て用ソフトも使えるという意味に広げないことがポイントです。

ケンジントンは同じメーカーでも機種ごとに条件が違います。SlimBlade Pro EQの設定ソフトはmacOS 10.14以降、TB800 EQはmacOS 13以降です。本体の対応OSとソフトの要件を入れ替えず、ボタンを設定するための条件で比べます。

IST PLUSのマウスアシスタントは、表に挙げたモバイルOSなどでは使えません。iPadOSやChromeOSを中心に使う人は、専用ソフトによるカスタマイズを前提に機種を選ばず、利用環境に合う既定機能を選定の軸にします。ソフトの対応外と、本体の全機能が使えないことを同じ意味には扱いません。

暗い表面に置かれたマウスのクローズアップ

必要な操作を決めてから数へ戻る

  1. 残したい既定機能を決める
    戻る・進むが必要ならM575SPやMA-BTTB183BKの内訳を基準にします。目的がこの操作だけなら、割り当て数の上限を増やすことより、既定の役割が合うことを優先します。
  2. 変更する予定と変更できる数を合わせる
    M575SPは3、MX Ergo Sは6がカスタマイズ可能数です。変更後の使い方を考えるときは、総ボタン数の5や8とは別の数字で計画します。
  3. コンボを使うか決める
    SlimBlade Proの8種には4セットのコンボが含まれます。単独ボタンへ置く操作と組み合わせへ置く操作を分けて考え、8個の独立ボタンを前提に割り当てを決めません。
  4. 横スクロールを独立した条件にする
    横方向の移動を必要とするなら、MX Ergo Sの左右チルト、TB675の4Dホイール、EX-G PROの横スクロール対応などを候補の根拠にします。MA-BTTB183BKの5ボタンは、横スクロールの代わりにはなりません。

フェルトマットの上のキーボードと黒いマウス

よくある誤解

ボタン数が同じなら既定機能も同じ、ではない

「5ボタン」とだけ書かれた製品と、戻る・進むを含む内訳が示された製品は、同じ情報量ではありません。M575SPとMA-BTTB183BKの内訳を、別の5ボタン機へ横展開すると、製品ごとの違いが消えてしまいます。総数の比較と、機能の比較を別々に行う必要があります。

ホイール操作をボタン数へ二重に足さない

ホイールには回す動きと押し込む動きがあり、左右チルトを備える製品もあります。IST PROの10個は、ホイールボタンとチルトを含む数です。「10ボタンにチルトを追加して使える」と数を上積みするのではなく、10個という構成の中にチルトがあると読みます。

一方、OrbitのスクロールリングやSlimBlade Proのボールをひねる操作は、ボタン数とは別にスクロールの構成として示されています。操作できる動きが複数あることを理由に、独自の「実質何ボタン」という数字へ換算する必要はありません。

設定条件の不一致を、慣れの問題に置き換えない

ボタンを覚えることと、対応ソフトが使えることは別問題です。SlimBlade Pro EQとTB800 EQには設定ソフトのOS条件に差があり、MA-BTTB183BKは横スクロール非対応です。こうした仕様は、操作を練習する期間とは分けて判断します。

慣れについての迷いはトラックボールに慣れるまでの不満を整理する記事へ、仕様と用途の食い違いを読み分ける考え方は低評価レビューを用途違いと仕様に分ける読み方へ分けると、ボタン構成の選び直しが必要なのかを考えやすくなります。

同様に、ボタン数をクリック音の指標にはしません。音が選ぶ条件に入るなら、静音トラックボールの仕様を比べる記事を別の比較軸として使います。多ボタンであることを、静音性の根拠には足しません。

よくある質問

トラックボールのボタン数は何個あればよいですか?

戻る・進むが目的なら、その内訳を持つM575SPやMA-BTTB183BKの5ボタンが候補です。設定変更を重視するなら、総数ではなくカスタマイズ可能数や機能割り当て数で選びます。追加操作を求めない人には2〜3ボタンの選択肢もあります。

8ボタンなら8個すべてに好きな操作を割り当てられますか?

総数と変更可能数は分かれます。MX Ergo Sは総数8に対してカスタマイズ可能6です。SlimBlade Proの8種は4ボタンと4セットのコンボの合計なので、数字に付いている項目名も一緒に読みます。

専用ソフトを入れずにボタンをカスタマイズできますか?

ロジクールのMX Ergo SとM575SPは、ボタンのカスタマイズにLogi Options+が必要です。SlimBlade Pro EQも設定ソフトのダウンロードを要します。基本機能で使う条件と、割り当てを変更する条件を分けて選びます。

iPadで使う予定でも多ボタン機を選んでよいですか?

ソフトによるカスタマイズだけを購入理由にしない選び方になります。IST PLUSのマウスアシスタントはiPadOS非対応です。Windows/macOS向けソフトの機能をiPadで使える前提にせず、必要な既定機能を基準にします。

5ボタンなら横スクロールにも対応していますか?

ボタン数と横スクロールは別の仕様です。MA-BTTB183BKは5ボタンでも縦スクロールのみです。横方向が必要なら、MX Ergo Sの左右チルトやEX-G PROの横スクロール対応など、機種ごとの機能を条件にします。

まとめ

トラックボールのボタン数は、数え方・既定機能・公式ソフトの対応条件を分けると選べます。

必要なのは数字の大きい製品ではなく、残したい既定機能と変更したい操作が両立する構成です。まず使う操作を決め、ソフトの条件を合わせてからボタン数を比べると、少ボタン機も多ボタン機も同じ目的に沿って選び分けられます。